このお話は、普通の25歳独身社会人「物欲 草太(ものほし そうた)」が、
極限系ミニマリスト「物無 尊(ものなし たける」との出会いにより、
ミニマリストとして目覚めていく物語である。
というコーナーを始めました。
物語の形をとりながら、節約系ミニマリズムをわかりやすく説明できれば思います。
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僕の名前は、物欲 草太(ものほし そうた)
沖縄の中小企業ので3年目の営業職として働いている普通の男だ。
月収は18万円・・・・少ないよね。
沖縄では初任給17万円スタートでも良い方だから、これでも悪くない方なのだ。
今冬のボーナスは手取りで20万円もらうことができた。
決して多くはないが、ボーナスをもらえていない友人もいるから贅沢は言えない。
その20万円を握りしめて、僕は今YAMAZA電気に来ている。
新型の画面の大きなイケているテレビを買うためだ。
高い買い物だからネットショッピングではなく、実店舗で買いたいよね。
これまでは大学入学の時に親に買ってもらった19型の小さなもので我慢してきたけど、
せっかくボーナスをいただいたのだから、ここは強気に、そう50型くらいの

シャープ 50V型 液晶 テレビ AQUOS 4T-C50AJ1 4K Android TV 回転式スタンド 2018年モデル
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こんな、大画面のテレビをゲットしようと気合入れてやってきたぞ。
やっぱり国産のAQUOSとかかな~中国産、韓国産は壊れやすいからな。
お~これが AQUOSの新型50インチ版か。画像きれいだな、やっぱり。
お値段は・・・
11万円ちょっとか~さすがに50インチは高いな・・・
まあ20万円持ってきたからね。余裕で買えるレベルだ。
12万円使ったとしてもあと8万円分自由に使えるし。大丈夫だな。
よし!あの店員さんに購入することを伝えよう。
「すみません、これ欲しいんですけど~一人暮らしでこのサイズは大きすぎま」
「テレビって本当に必要ですか?」
「大きすぎますかね?」と言い終わる前に、食い気味に問いかけてきた店員が、
のちに僕をミニマリストへと導くことになる中年男「物無 尊(ものなし たける)」
だった。
「え?」
予想外の問いに戸惑ってしまった。
テレビって本当に必要ですかって、そりゃ必要だろうよ。
何を言っているんだこの店員は?という顔をしていると、
鼻で笑われた・・・
「よく、1日の行動パターンを思い返してみてください。
お客さんのようなお若い方は、テレビよりもスマホやタブレットで、
youtubeを見ている時間のほうが長いのではないですか?
ちなみに昨日は何時間テレビを見ましたか?」
そういわれて思い返してみると、昨日は出勤前の食事中に朝のニュース番組を
15分くらい見ただけだった。
一昨日もそんな感じだったな・・・
土日にバラエティ番組をちょこちょこみるくらいだわ・・・
いやいや、でもテレビは必要だ。
「たしかに、あまりテレビを見なくなっていますね。
でもDVD借りてきて見たりするので、やっぱりテレビは必要ですよ」
そう返答した僕に対して、物無は畳みかけてきた。
「Amazonプライムに月400円を払えば、DVDを借りる必要もなくなりますよ。」
「月400円でオリジナル映画も見れますし、有名なドラマ、映画は大体見れますよ。
新作もDVD新作を借りてくるよりも、安く単品でデータで借りれますから。
今時実店舗でDVD借りに行くなんて時間の無駄ですよ。
まだDVDで消耗しているんですか?」
そういうと、ニヤッと物無は嫌味に笑った。
なんだと・・・まずい、TV必要なく感じてきた。
「ん~それだと、最新のドラマとかは見れないですよね?」
これでこいつを黙らせる一撃を繰り出せた!と思ったが甘かった。
「TVerというサイト、アプリをご存知でしょうか?
そのサイトで最新ドラマに限らず、見逃したテレビ番組は
たいてい見ることができます。
もちろん無料です。
NHKだけは見れませんけどね。
どうしても大河ドラマがみたいとかならyoutubeで探せば、
だれかがUPしているでしょうから。」
「加えて、NHK受信料は振り込み式の場合1ヶ月1310円、1年14545円となり、
口座引き落としの場合は1ヶ月1260円、1年13990円となります。
映画ドラマも見れて、通販も早く届いて、音楽、本も無料で楽しめるAmazonプライム
が月400円ですよ?笑えますよね。
そんな時代に月1260円もNHKに払うというのはね、はっきり言って無駄ですよ。」
「TVを持っている限り、NHKの勧誘も断りにくくなります。
タブレットかPCをお持ちなら思い切って、テレビ自体を断捨離してみてはいかがでしょう?
朝のニュースだって、TVで確認するよりスマホアプリのスマートニュース
でも読んだ方が効率が良いですよ。」
物無はグイっと顔を寄せてきて、そう言い放った。
いかん・・・このままではTVを買い替えるどころかTVを断捨離することになる。
言い返さなければ!
「そうは言っても、彼女や友達が来たら一緒にテレビを見たりしたいじゃないですか!」
「お客様は日曜の昼間に一人でTVを買いに来たところを見るに、
彼女さんもいらっしゃらないし、お友達も少ないのではと推測されます。
違っていたら申し訳ございません。
そのような年に数回あるか無いかの日のためにTVを買っておく。
実に馬鹿らしいと思いませんか。
TVを他の人と見たいのなら、その人の家に行けばいいだけですし。」
「ちなみにこの会社なら、無料でTVを引き取ってくれますよ。」
そこで、物無はスマホを取り出し、何やら計算を始めた。
「12万円をTV購入に使うくらいであれば、代わりにインデックス投資でもやってみてはどうでしょう。12万円を年利3%で30年運用できれば、30万円になります。
12万円のTVを買ったって10年後にはゴミにしかなりませんよ。
TVなんていう旧時代の象徴である家電を買うお金は、未来への投資に回しましょう。」
「ついでに言えば、テレビを捨てればリモコンも、テレビ台もすべて断捨離できるので、部屋も広くなりますよ。そうすればもっと狭い家でも生活できるようになります。テレビを捨てるだけですべてが好転していくのです。」
一気に畳みかけられつつ、なかなかディスられたけど、たしかに一理ある。
「分かりました。TVを買い替えるのはやめ、TV自体も断捨離したいと思います。
アドバイスありがとうございました!」
そう礼を言い、頭を上げたときには物無はもういなかった。
断捨離の神が僕に忠告をしに来てくれたのだろうか・・・ありがたや。
などと一瞬思ったが、隣のブースで、
他の客を捕まえて、また「TVは買うな」とアドバイスをしていただけだった。
一つ言えることは、この店舗のTV販売数はあいつのせいで激減することだろう。
それと、僕がミニマリストとして目覚めるきっかけとなったことは間違いない。
2019/01/26記事作成