節約系ミニマリスト0.5~怒涛の和牛農家就農編

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台湾(特に台南)旅行で役に立つ「中国の古代神話と道教の神々」を漫画の「封神演義」を絡めて解説

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台北のお寺は仏教と道教の混ざったものなので、観世音菩薩など仏がメインですが、台南は道教に軸足を置いている感じです。今回は道教の神中心に解説します。

 

どうも、節約系ミニマリストのゆるいてんちょうです。

台南旅行の際に、「廟」を訪れることがあると思います。

廟は道教のお寺みたいなものなので、そこに祭られている道教の神々がどういう神なのか分かったほうが参拝のし甲斐があるというものです。

自分の勉強のためにまとめてみたのでご参照ください。

わりと封神演義にも出てくる神々もいます。

 

中国古代神話時代の神

天地創造神として、

盤古(ばんこ)=元始天尊(げんしてんそん)=元始天皇

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封神演義での太公望の師匠

 

この元始天尊が作ったのが

三皇(天皇、地皇、人皇)

でもこれは漢の時代くらいまでで、そのあと廃れたかほかの神に吸収されたっぽい。いまいちこれを祭っている廟などを見たことがない。

 

唐の時代くらいからは神である三皇と聖人君主である5帝を混ぜて、

三皇五帝と呼び始める

 

新しい三皇は、

伏羲(ふっき)、神農(しんのう)、女媧(じょか) 

伏羲と女媧は兄妹であり、大洪水が起きたときに二人だけが生き延び、それが人類の始祖となったという伝説が中国大陸に広く残されている。

また、女媧が泥をこねてつくったものが人類のはじまりだと語られている。

神農は、木材をつかって農具をつくり、土地を耕作して五穀の種をまき、農耕をすることを人々に伝えた。また、薬となる植物の効用を知らせたとされる。

 

ということで、元始天尊が天地を作り、この3人が人類を作り、いろいろ教えたという流れである。

日本でいうイザナギとイザナミみたいな感じか。

 

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封神演義の伏羲

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封神演義の女媧

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封神演義本編には出てこないけど、外伝に出てくる神農

 

五帝はややこしくて、時代や編者によって三皇も五帝に入れたりする説もあるけど、

独断と偏見で、以下5人を五帝とします。

この5人より前に、最初の人間の王として黄帝もいて、これを三皇五帝に入れる説も有力です。

ユンケルの元ネタです。

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 五帝

少昊(しょうこう)顓頊(せんぎょく)嚳(こく)堯(ぎょう)舜(しゅん)

特に堯舜は儒教でも聖人君主のお手本とされたので、有名ですね。

でも、この五帝を祭っているというのもあまり見ないかも・・・

 

道教の神々

先ほどまでが古代中国神話ベースの神々ですが、ここからは道教の神々です。

一回、別物として考えたほうが良いです。

 

三清(さんせい)

道教的世界観で本来一番偉い三神

元始天皇

最初に出てきた神と同じ

太上老君(道徳天尊、太清)

道教の開祖である老子を神格化したもの

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封神演義の太上老君

 

太上道君(上清、霊宝天尊)

「道」を神格化したもの。前の二柱に比べるとあまり信仰されていない。

封神演義にも出てこない。


四御(しぎょ)

道教で三清を補佐する四柱。実質的に宇宙万物を運用・統治している最高の神である。

 

玉皇大帝(ぎょくこうたいてい) 昊天至尊玉皇上帝、天帝

天道をつかさどる。

 

北極紫微大帝(ほっきょくしびたいてい)中天紫微北極大帝

四季と日月星辰、天地をつかさどる。


天皇大帝(てんこうたいてい)勾陳上宮天皇大帝 

天地人の三才万物、星辰、兵革をつかさどる。


后土(こうど) 承天效法后土皇地祇 -

陰陽と万物の生育をつかさどる。

 

ただ、ややこしいのですが、宋代になったときに、

玉皇大帝は三清が天空神として生まれ変わった姿で、天帝、上帝、「太上金闕至尊玉皇昊天上帝」、「太平普度皇靈中天至聖仁義古佛玉皇大天尊」とも呼ばれるようになります。

 

三清の部下だったはずが、三清を三つまとめて生まれ変わったものという位置づけになり、実質道教の最高神に変わりました

そんなことあるんですね~

漢文の例によく出る、「天帝我をして百獣の~」とかの天帝です。

『西遊記』においても、「高天上聖大慈仁者玉皇大天尊玄穹高上帝」の名で登場する玉皇大帝が孫悟空に斉天大聖の位を与えているくらいです。

 

その他の台南の廟に祭られている神

媽祖(まそ)(天妃、天上聖母、娘媽)

中国沿海部を中心に信仰を集める道教の女神。

福建南部から移住した移民は、媽祖を祀って航海中の安全を祈り、無事に台湾島へ到着した事を感謝し台湾島内に媽祖の廟祠を建てた。

このため台湾では媽祖が広く信奉され、もっとも台湾で親しまれている神と評される事も多い。

 媽祖は宋代に実在した官吏の娘、黙娘が神となったものであるとされている。

 

哪吒(なた)(哪吒太子、太子爺、太子元帥、羅車太子)

戦う姿は『封神演義』『西遊記』などの民間説話や小説などでなじみ深く、道教寺院でもこのような姿で表される。

封神演義では、なたくと読んでいるが正式にはなた。

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顕聖二郎真君(けんせいじろうしんくん)二郎神、灌口二郎、灌江二郎(かんこうじろう)、灌江神、赤城王、清源妙道真君。

道教の治水の神

額に縦長の第3の眼を持ち、鎧をつけた武人の姿で描かれる。変化の術を得意とし、武器は先が3つに分かれた大刀である三尖両刃刀(さんせんりょうじんとう)(別名を二郎刀)と弓、そして哮天犬(こうてんけん)という名の神犬と鷹をつれている。

 

そう、封神演義の楊戬(ようぜん)のことです。

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順天聖母(臨水婦人)

女性の守り神

 

東嶽大帝(仁聖大帝)(とうがくたいてい)

中国の泰山の信仰と結びついて泰山府君とも。

閻魔大王以外にあと10人王がいて、その10人の裁判をクリアしたら天国へ行ける。

その7番目の裁判官みたいな王。閻魔大王は5番目。

 

月下老人(げっかろうじん)

縁結びの神

 

保生大帝(ほせいたいてい)

主に、福建省の閩南と台湾で信仰されている。元々閩南の郷土神であったが、移民により台湾へ渡って広く信仰を集めるようになった。

医神として信仰を集めているが[、よろず祈願の対象ともなっている。

 

文昌帝君(ぶんしょうていくん)
張 育(ちょう いく、? - 374年)という五胡十六国時代の実在の人物。

宋の時代になると学問の神として崇められるようになり、科挙の試験を受けようとする者はみなこの神を奉じたという。

 

 

関聖帝君(かんせいていくん)関帝聖君、関帝翁

三国志の蜀の武将、関羽を神格化したもの。

元は塩の密売業者で、算盤を作ったという伝説から商業の神として、なぜか祭られる。

 

玄天上帝(げんぶじょうてい)

脚の長い亀に蛇が巻き付いた形で描かれることが多い(尾が蛇となっている場合もある)。ただし玄天上帝としては黒服の男性に描かれる。

いわゆる白虎朱雀青龍の玄武。

でも他の3つは人型になっているものを見たことないけどな~

 
張陵(ちょうりょう)または張 道陵(ちょう どうりょう)、張天師

中国における原始道教の一派である、五斗米道(天師道)の開祖。

孫は三国志にも出てくる張魯。前漢の功臣張良の子孫でもある。

台湾の道教は五斗米道の流れをくむ正一教派なので、けっこうよくでてきます。

 

九天応元雷声普化天尊(きゅうてんおうげんらいせいふかてんそん)

雷神の中の最高神であり、雷帝ともいわれる。三清に次ぐ高位の神格。

 

 斉天大聖(せいてんたいせい)

孫悟空の別名。

 

太乙真人 (たいいつしんじん)

哪吒(なた)の師匠。 哪吒がなぜか道教では人気なので、そのついでに祭られている?

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 註生娘娘

子供を託す神様です

 

斗母元君(とぼげんくん)斗母洪恩天后円明道姥天尊、斗母娘娘

天皇大帝、紫微大帝と北斗七星(貪狼星、巨門、禄存、文曲、廉貞、武曲、破軍)を生んだとされる。

 

王天君(おうてんくん)

火の神らしいけど、封神演義では太公望と合体する敵の人というイメージ。

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虎爺(どらじい)虎将軍

守護神であり、道教寺院の下部に存在する。信者は、敵対する精霊をこらしめる虎の霊を信仰する。

狛犬みたいなものか?

 

西王母(せいおうぼ、さいおうぼ)
九霊太妙亀山金母、太霊九光亀台金母、瑶池金母、西海聖母、西老などともいう。大抵は俗称の王母娘娘

玉皇大帝の妻。竜吉公主(りゅうきつこうしゅ)の母。

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前漢の武帝が長生を願っていた際、西王母は十万人の玉女の名録を掌る女仙の上元夫人(中国語版)と董双成や王子登などの侍女とともに天上から降り、三千年に一度咲くという仙桃七顆を与えたという。

 

岳武穆王

南宋の武将岳飛のこと。

岳飛は後代、救国の英雄として称えられた。現代でも中国の歴史上の英雄と言えば、まず岳飛の名前が挙がるほどである。

 

北斗星君(ほくとせいくん)&南斗星君(なんとせいくん)

生と死を司るこの二人が許可すれば、人の寿命を延ばせるとも云われている。


城隍神(じょうこうしん)福徳正神、土地公

土地の神とされるのは、その土地に縁ある人物が生前の功績により、玉皇上帝やその配下の関帝に任命されると考えられている。

 

文財神(ぶんざいしん)
殷の紂王の忠臣、比干(ひかん)の神格化されたもの。民衆道教の信仰で、関帝の武財神に対して文財神として祀られる。

紂王は、「聖人の心臓には7つの穴が開いているそうだ」といって比干を殺害した。

封神演義にも最初に出ているけど画像が見つからなかった。

 

玄壇真君(げんだんしんくん)寒単爺(または「寒丹爺」や「邯鄲爺)

黒面で黒虎に跨り金鞭を持つ姿で知られ、現在では元帥神・財神としてのイメージで有名である。趙公明。

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五顕財神(ごけんざいしん)として、その配下に、招財神、神宝神、納珍神、利市神がいる。

5柱まとめてせっとで祭られていること多い。

 

王爺(おうじい)温府千歲(溫王爺)

 「王爺公」は唐朝太宗の時代に功を成し、皇帝より進士と見なされ、倭寇を抑えたことで王爺とされました。太平の世でも天下巡行を行い、功を成した進士たち36人とともに海に身を投じて滅びたことで、「天に代わって守る」位が与えられました。
海難に遭わないよう出航する船の安全を守っていることから、漳州と泉州出身の人々からは、特に敬われています。

 

一通りこれくらいの神々を理解しておけば、台南の廟めぐりはスムーズにいくと思います。

厄介な点としては、各神様の別名が複数あるので、覚えている名前ではない可能性が高いです。ググりながら、頭の中でリンクさせていってください。

 

2019/10/12記事作成