どうも、毎年センター試験の小説にどの作家の作品が出るのか予想して楽しんでいる、
文学中年の節約系ミニマリストのルパン座3です。
私の2019年の予想は、
坂口安吾、松浦寿輝、五木寛之、半藤末利子、長野まゆみ
の5点賭けで考えていました。
予想の筆頭は夏目漱石の孫「半藤末利子」かな。
さて、結果としては、「上林暁」の「花の精」でしたね~
いや~当たらなかった。
でも上林暁って名前絶対どこかで見たことあるぞ?と思ったら、
1994年の追試で、「不思議の国」という小説で出題されていたわ。
たぶん高校生の時に解いたこともある。
戦後の文豪レベルではない作家でセンターの小説で2度出されたことがあるのは、
福永武彦だけだったから驚いた。
ちなみに福永武彦の息子の池澤夏樹も出題されたことがあるから、
意外と偏るのかもしれない。
ということで、「上林暁」について調べてみました。
センター試験に出た「上林暁(かんばやし あかつき)」ってどんな人?
ウィキペディアより引用
上林 暁(かんばやし あかつき、1902年(明治35年)10月6日 - 1980年(昭和55年)8月28日)は、日本の小説家である。高知県西部の幡多郡出身。本名は、徳廣巌城(とくひろ いわき)。
1932年(昭和7年)8月、『薔薇盗人』が川端康成に、
「云ひたいことを実によく裏に押しこめながら、反つてよく貧苦を浮ばせ、目に見えぬものを追ふかのやうな少年の感情を生かしたことは、生活を見てゐる眼の誠実の手柄である」と激賞され注目された。
尾崎一雄と並び戦後期を代表する私小説(心境小説)の作家である。
生活上の不遇を背景としつつも、それに負けない向日性をストイックで端正な文体が支える。
また、話し言葉がリードし独特のリズムをもつ尾崎の文章を“音楽的”と評するならば、一種幻想的とも言える色彩感覚をもつ上林の文章は“絵画的”と評することができるだろう。
代表作は、『薔薇盗人』
薔薇盗人・鵜の物語 (1969年) (雨の日文庫〈第5集(現代日本文学・昭和戦前編) 18〉)
- 作者: 上林暁
- 出版社/メーカー: 麦書房
- 発売日: 1969/05
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『聖ヨハネ病院にて』
『春の坂』『白い屋形船』『ブロンズの首』など。
尾崎一雄
はいくつか読んだことがあったけど、上林暁は読んだことないな~
代表作の薔薇盗人と言えば、浅田次郎のイメージが強いしな~
映画化された作品が一つだけ、
1956年 あやに愛しき―病妻物語(監督:宇野重吉)
宇野重吉ってだれやねん!って思ったら寺尾 聰のおやじだってさ。
へ~そうなんだ。
それにしても去年の井上荒野からの落差がすごいな。
本当の読書好きにしかわからない、マニアックな出題となったな。
来年度は一度出たことある作家が出るかもという予想も入れないとな。
上林暁の本も読んみよう~っと。
www.library.town.kuroshio.lg.jp
高知県に資料館兼館もあるみたい。
ちなみに上林暁が1度追試で出題されたのが1994年。
1994 追試で上林暁
1995 本試でその友達の伊藤整という風にリンクしていた。
これは出題者の遊び心かな。
こじつけると、2017追試の中野孝次は「尾崎一雄を慕い、碁や焼き物も愛好した」
らしいので、尾崎一雄とならび私小説の2巨頭と呼ばれる上林暁というのも、
リンクしているか。
来年度は尾崎一雄が出るかもね。
芥川賞受賞の尾崎一雄と比べると、知名度は低いけど知っている人は知っているのが、
上林暁なのだろう。
2019/01/19記事作成