どうも、節約系ミニマリストのゆるいてんちょうです。
農業が儲からない理由として農協にまとめておろしているということがあります。
ある程度の大きさや糖度などの基準を満たしていれば、農協がまとまってまとめて買い取ってくれるという利点はあります。
しかし、ギリギリ基準通過だろうが、基準より美味しくできていようが値段が変わらないので努力の割に儲からないということも起きがちです。
ということで最近行われてる売り方が、食べチョクなどのサイトを利用した、消費者に直接売る方法です。
販売価格の15%から20%くらいが手数料として取られはしますが、上手くいけば農協に出荷するよりも儲かります。
これはいわば BtoC ビジネスということになります。誰がなかなかファン獲得できるまで時間がかかりますしブランディングが難しいです。
他の方と儲からないのかの差が激しく出てきます。
一方あまり知られていませんが和牛繁殖農家というのは、農協におろすでもなく、 B toB ビジネスになります。
どういうことかと説明しますと、
和牛には繁殖農家と肥育農家というのが別で存在します。両方やってる大規模農家というか会社もありますが大体は分かれています。
繁殖農家は10ヶ月前後まで子牛を育ててそれを肥育農家に買い取ってもらいます。そこから1年ないし2年育てて売るのが肥育農家になります。
〇〇牛というブランドは肥育の地域名が入ります。なので宮崎で買われたら宮崎牛、神戸で買われたら神戸ビーフのように変わっていきます。
うちの実家は繁殖農家の方なので子牛を10ヶ月育てて、それをセリに出して肥育農家に買い取ってもらえます。
肥育農家が争って値段を決めてくれるので高値で買ってもらいやすいです。
牛に与える飼料など農協とは関わってきますが、農協に直接おろすわけではないので、野菜に比べるとBtoB 感が強くなります。
また逆に子牛を食べチョクで売るわけにいかないので、独自にブランド化して BtoC ビジネスを広げるということはできないんです。
逆に考えれば消費者に向けて頑張って売っていかなくても、せりで自然と値段が高く吊り上がるので営業努力しなくていいのは非常に楽です。
和牛を高く売るための営業努力は肥育農家が行ってくれます。
最近では主にアジア向けに和牛輸出量も増えてきています。
一般に知られていませんが狂牛病が日本で発生した段階で中国への和牛は禁止されました。そこから20年禁止されっぱなしだったのが、昨年度緩和されるということで話がまとまりました。
そういうことも話し合うということで20年の4月に習近平が日本に来るということもあったのですが、コロナでそこら辺の話が吹っ飛んでしまっています。日本でコロナが落ち着いてきたらその話もどんどん進んでいくのではないかと思います
ということで今のところは中国向けにはまだ輸出できない状態なのでカンボジアを経由して闇輸入を中国がしているという状況です。その闇輸入が終わり中国人の中間層以上が和牛を買ってくれるようになるとなると、相当な需要アップが見込めます。
ただ、海外に和牛を輸出するという能力は、各県にある企業の力によってだいぶ左右されます。
うちの実家がある鹿児島県はそういう企業が非常に多い畜産県なのでそういう点でも頼もしいです。
そんなこんなで和牛繁殖農家は自分でブランディングの努力や、ネット販売をする努力をすることなく、それでいて農協に値段を抑えられることもなく高値で販売ができる状況が整いつつあります。
ということで皆、和牛繁殖農家になろうではありませんか。
ただそもそも開業資金に3000万くらいは必要になってくるので新規参入者が少ないんですよね。
そういう意味で過当競争も来ないので非常に良い業種ですよ。
20210213記事作成